スターダスト

北海道のとある人が雑記を置く場所

読んだ本:コンプレックス文化論

やたらとミュージシャンや音楽関係者が出てくるな?と思ったら、CINRA.NETで連載していたとのこと。

「親が金持ち」の章で出てくる篠原かをりという人が、小説を書く時に自分の経験がもとになっているので、旅行に行く話では飛行機のグレードが高い席の描写しかできない、なんて話をしていて、目からウロコだった。

 

インタビューが収録されているけれど、短いインタビューなせいか、筆者が描いているゴールというものがあり、筆者がそこを目指しながら無理やりにでも軌道修正していく雰囲気が感じられて、その部分だけは納得がいかなかった。

他はおおむね良かったと思う。

巻末のジェーン・スー氏との対談にて、スー氏が「自分の本のレビューに”しつこい”と書かれていることがあるんです。その意味がよく分からなくて。今回の砂鉄さんの本を読んで”あ、しつこいって、こういうことか”とわかった」というようなことを言っていて、確かに分かるな~と思った。

 

ところどころで、「○○という本では△△と書かれていた」とか「××さんは▽▽とテレビで言っていた」というような引用があって、引用元の幅の広さに驚いた。

筆者の他の本も読んでみたい。