初めて村上春樹の本を読んだ。
手に取ったのは「パン屋再襲撃」。
これは、自分がよく読む作家の角田光代氏が「村上さんの中でこの話が大好き」という話をどこかで書いていて、興味を持ったことによる。
著名な作家だし、新刊を出せばテレビで報道され、ネットでたびたび文体がオマージュされ、もちろん存在は知ってはいたが、「1Q84」のような長編が多いイメージがあって、集中して読むのが大変そうで手を出していなかった。
いざ読んでみると、噂に聞いていた「やれやれ」が本当に多用されていて驚いた。
「やれやれ」よりも特に気になったのは、傍点が付されている語句の多さ。
登場人物が飲酒運転を平気でするのは、書かれた時代(1980年代)のせいもあるのだろうか。
全編を読み終えると、登場人物の名前に関してのとある共通点が見つかる。
案外すいすいと読み進められたが、長編を読んでみたいかと言われるとやはり自分の集中力との戦いになるだろうから難しいかもしれない。