携帯電話の電話帳を、久しぶりに上から下まで見てみた。
余談だが、私は電話帳の検索は「グループ検索」でないと、探したい人を探せない。
「家族」「同級生」「職場」「趣味の友人」等。
名前は忘れてしまうこともあるが、知り合ったきっかけはほぼ100%覚えているので。
話を戻す。
電話帳では、学生時代の同級生や先生のうち、ほとんど交流のない人たちが目に付く。
もう二度と会うことのない人もいるのだろう。
私の連絡先を消している人もいるのだろう。
電話帳を見るといつも、そんな当たり前のことを考えて、少し落ち込んでしまう。
自分だって相手の連絡先を消すことがあるのに。
試しに、10年以上会っていない人に「連絡をください」とメールを送ってみた。
届かずエラー。
電話番号は知っているが、掛ける勇気が出ない。
番号が使われていなかったら。
既に別の人の番号になっていたら。
仮に本人が出たとして、私のことを忘れられていたら。
そんなことをぐるぐる考えてしまって先に進めない。
高校時代の恩師に何度か電話を掛けているが、出てもらったことは無い。
私の番号を彼は知らないだろう。
留守電に残すのも恐れ多いのでいつも切ってしまう。
もう二度と会うことのない人は沢山いる。
別れ際の「また会いましょう」という言葉の重みを、今の年齢になって噛みしめている。