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読んだ本:明治時代の人生相談

今年になって、図書館で本を借りて読むことを覚えた。
借りた・買ったを問わず、読んだものを記録する。
ちなみに読むスピードは遅い。
 
まずはこの一冊。
「私は子どものころに便所に落ちたことがあるが、改名しないと早死にするのか?」とか、「息子が戦死したとの報せをうけて母が狐憑きになってしまった、助けてほしい」といった、現代ではまず見かけない相談の数々。
言葉遣いは古風だがルビがふってあり読みやすいし、意味も大体通じる。
18歳や20歳の相談者が目につくが、言葉選びというか言い回しがしっかりしていて、現代のSNSを用いて端的に会話する若者とはやはり違うなと思った。
 
特に感じるのは、現代とは民法が違うので女性の地位が低いこと。
「結婚して子を産み育てるのが女の勤め」だなんて、今じゃありえない。
この頃からおよそ100年が経って、女性の地位は向上してきており(今が完全だとは思わない)、ここまでの先人たちの苦労に頭が下がる。
 
私は地元で高校まで通い、それから進学に伴い実家を離れたが、幼少期から同居していた祖父は私が進学することに反対していたとあとから聞いた。
女に勉学は不要、手元に置いておけ、とかそんなことをくどくど言っていたらしい。
この本を読んで、祖父や祖母(ともに大正生まれ)がどんな環境で生きていたのか、祖父母の少し極端な考え方の基礎となるものに少し触れられた気がする。
 
気になった点としては、「男女の産み分けをしたい」という質問に対して著者が「現代では男女の産み分けは容易になったが~」というような解説をしていたところ。